秋田県立秋田高等学校 校長 柘植敏朗
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秋田高校は明治6年(1873)に設置された洋学校が始まりで、昨年令和5年に創立150周年を迎えました。「品性の陶冶」、「学力の充実」、「心身の錬磨」を教育目標として掲げ、生徒教職員が一体となって長い歴史を紡いできた全国屈指の伝統校です。また「文武両道」、「自主自律」は全人教育を標榜する本校の精神であり、変わることなく連綿として受け継がれてきました。これまでの卒業者数は約40、000名で、国内外を舞台として活躍するリーダーを数多く輩出しております。
生徒たちは互いに切磋琢磨しながら勉学に勤しみ、高い目標を掲げてその実現に邁進しています。一方で運動部、文化部、同好会の活動も大変活発で、インターハイや全国大会、東北大会等に毎年多数が出場を果たし、輝かしい成績を残しており、「文武両道」の意識は生徒たちの日々の生活の中に確実に浸透しています。また、生徒会三大行事である運動会、秋高祭、学級対抗は企画・運営のすべてを生徒が取り仕切っており、「自主自律」の精神がそこに息づいています。
土井晩翠先生作詞の校歌は、その制定から一昨年で100年となりました。歌詞の一節にある「わが生わが世の天職いかに(校歌二番)」と「おのれを修めて世のためつくす(校歌四番)」は、秋田高校のキャリア教育を支える言葉です。どの様な時代にあっても社会の要請に応える人材を育成するという本校の使命を明らかにしつつ、一方で生徒を鼓舞する激励の想いが込められていると感じます。生徒たちは入学時からこのことを常に問いかけられ、卒業後においても社会の中で自分は何ができるのか、どう生きていくのかを考える根本となっています。その礎がこの学び舎で着実に育まれるよう、質の高い教育を提供すべく教職員一丸となって努力を重ねて参りたいと考えております。
学校創立150周年は次の時代に向けてのメルクマールであり、その先を見据えて歩みを続ける本校は、これまで同様の形に留まることなく、新たな秋田高校の姿を求め常に変化と共に前進して参りますので、これからもご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
令和6年4月